なぜ瀬戸内の海を”データ”で釣るのか──研究所、始動します

子どもの頃から釣りが好きだった。川で魚を追いかけ、近所のため池でブラックバスを釣りながら育った。大人になり子供が生まれてからは、一緒に堤防に並んで竿を出すようになった。子供たちはそれぞれのスタイルで釣りを楽しむようになった今も、私は変わらず瀬戸内海に通い続けている。

そうして釣りを重ねるうちに、いつからか「今日はなぜ釣れたのか」「なぜ釣れなかったのか」を、自分なりの仮説と照らし合わせる楽しみ方をするようになった。単なる釣果ではなく、自分の工夫が合っていたかどうかの”答え合わせ”のような感覚に近い。

その答えが正しいかどうかは、正直まだ分からない。それでも、このプロセス自体を、同じように瀬戸内海で釣りを楽しむ誰かの参考になればと思い、この場所を立ち上げることにした。

このブログの特徴:勘ではなくデータで語る

データを意識するようになったきっかけは、実はそう大げさなものではない。多くの釣り人と同じように、スマホで「タイドグラフ」という潮見表アプリを見るようになったのが始まりだった。

最初のうちは、よくある釣り情報サイトの「下げ潮が狙い目」といった言葉をそのまま信じていた。実際、下げ潮のタイミングで釣れることが多いようにも感じていた。

しかし釣行を重ねるうちに、ふと疑問が湧いてきた。本当に「下げ潮」という一つの要因だけで説明がつくのだろうか。水温、気圧、風向き、時間帯……他にも複数の要因が絡み合っているはずなのに、それを一つの分かりやすい言葉で片付けてしまっていいのだろうか、と。

このブログでは、そうした「なんとなく信じていたこと」を、気象庁や海上保安庁が公開しているオープンデータと照らし合わせながら、一つずつ確かめ直していきたいと思っている。勘や定説を否定するのではなく、それが本当に正しいのかを、データという物差しで測り直してみる。そんな試みだ。

何を目指しているか

このブログを続けていくことで、目指したいことは実はそんなに大げさではない。

毎年、シーズンが始まる前のわくわくした時期に、このブログを見返して「去年はどうだったか」をおさらいする。そこから見えてきた傾向をもとに、「今年はこう狙ってみよう」と考える。そうやって、シーズン前の準備そのものをもっと楽しみたい、というのが一番の目的だ。

更新のペースは、月に1回程度を目安にしている。1ヶ月分の釣行を振り返り、そこから見えた傾向を、簡単な研究報告としてまとめていくつもりだ。無理のないペースで、気長に続けていきたい。

今後の展望・読者へのお願い

この「答え合わせ」に、明確な正解が見つかるとは思っていない。下げ潮だけでなく、水温や気圧、風向き、季節ごとの魚の動き……。瀬戸内海というフィールドと向き合うほど、要因は一つではないのだと実感する。

それでも、月1回くらいのペースで、その月の釣行を振り返りながら、少しずつ記録を積み重ねていきたいと思っている。子どもと堤防に並んで竿を出していた頃から変わらず、この海と付き合っていくつもりだ。そしていつか、シーズン前のわくわくした時間に、この場所を見返して「去年はこうだったな」と思い返せるような記録にしていきたい。

更新はゆっくりとしたペースになると思うが、良ければ時々、覗きに来てもらえると嬉しい。同じように瀬戸内海で竿を振る誰かにとって、何か一つでも気づきやヒントになるようなことがあれば、それ以上に嬉しいことはない。もしそんな瞬間があれば、ぜひ気長にこのブログを応援してもらえたらと思う。